逮捕の21歳男「女の子と家の中にいた。ぐったりした。抱きかかえて外に出た」…千葉・東金の幸満ちゃん事件

12月7日8時0分配信 スポーツ報知

 今年9月に千葉県東金市の保育園児・成田幸満(ゆきまろ)ちゃん(5)が遺体で見つかった事件で県警東金署捜査本部は6日、死体遺棄容疑で現場近くに住む無職・勝木諒容疑者(21)を逮捕した。捜査本部によると、幸満ちゃんの衣服や靴が入れられた遺留品のレジ袋から検出された指紋が、勝木容疑者のものと一致。調べに対し「女の子と一緒にいたら、ぐったりした。抱きかかえて外に出た。持って行ってそこ(現場)に置いた」などと供述している。捜査本部は同容疑者に刑事責任能力があるとみて調べを進めている。

 発生から2か月半。捜査の長期化も懸念されていた女児死体遺棄事件が一気に動いた。逮捕されたのは死体遺棄現場から、わずか100メートルしか離れていないマンションに住む男だった。

 午前7時過ぎ。家宅捜査に入った捜査員の「死体遺棄容疑で逮捕する」との呼び掛けに「うん」とだけ答えて従った。マンションを出るとダウンジャケットのフードで顔を覆い、車に乗り込んだ。

 逮捕前は「女の子のことは知らない」と話していたが、東金署内での事情聴取で一転。「女の子と家の中にいたら、ぐったりした。抱きかかえて外に出た」「女の子をあそこ(現場)まで持って行って(路上に)置いた」「女の子の靴と衣類を袋に入れて捨てたのはぼくです」などと話し、遺体遺棄の理由には「怖かったから」と供述しているという。同容疑者は県立の特別支援学校高等部を卒業後、事件直前まで布団製造会社に勤めていた。通常の社会生活を送っていたことから捜査本部は、刑事責任能力はあるとみている。

 病院とマンション、遺体遺棄現場は直径約300メートルの範囲内にあり、捜査本部は付近で徹底的に聞き込み調査。現場近くで女性に声を掛け、追い掛ける不審行動歴がある勝木容疑者が浮上した。同容疑者のマンション駐車場には幸満ちゃんの衣類や靴が入ったレジ袋2つが捨てられており、靴の袋から検出された指紋が同容疑者と一致。さらに「(事件当時は)図書館にいた」とアリバイを主張していたが、同じ時間帯にマンション近くのスーパーやコンビニエンスストアの防犯カメラに勝木容疑者とみられる人物が映った映像が残っていたことから逮捕に至った。また捜査本部によると「(勝木容疑者とみられる)若い男が裸の女の子を抱えていた」との目撃情報が寄せられていたことも明らかになった。

 容疑は、9月21日午前11時すぎから午後0時26分までの間、東金市内の東金南公園近くの道路脇の側溝のふたに、幸満ちゃんの遺体を遺棄した疑い。司法解剖の結果、死因は布や手で鼻や口を覆われたことによる窒息死の可能性が高い。捜査本部は、勝木容疑者の自宅を家宅捜査しており、幸満ちゃんが死亡した経緯についても追及する。

 衣類を着ていない状態の幸満ちゃんの遺体が発見されたのは21日午後0時25分ごろ。幸満ちゃんは夜勤だった看護師の母・多恵子さん(38)と一緒に前夜から病院に宿泊。遺体発見の1時間前の午前11時すぎに院内で目撃されたのが最後だった。

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