水質汚濁防止法違反:廃液処理せず捨てる コンクリ業者をきょう書類送検 /神奈川

1月15日12時1分配信 毎日新聞

 ◇相模原署
 廃液を処理せずに捨てたとして、相模原署は15日、コンクリートブロック製造販売会社「国策ブロック」(相模原市)と役員の男(71)を、水質汚濁防止法違反容疑で横浜地検相模原支部に書類送検する。
 書類送検の容疑は、男が責任者を務める市内の同社工場で昨年10月8日と24日、水素イオン濃度(pH)が基準値を超すアルカリ性(pH9・6~10・1)の廃液約1・8トンを相模川に流れ込む側溝に捨てたとされる。
 同署によると、同社は廃液に硫酸を加えて中性にし、浸透槽(136立方メートル)から地中にしみ込ませる仕組みだった。ところが実際は基準値まで中和していなかった。さらに雨が降ると浸透槽から廃液があふれるため、近くの道路の側溝とU字溝でつなげて排水していた。
 廃液はコンクリートを乾かす際に使う蒸気が冷えて液体になったもの。相模川で希釈され、周辺環境に影響はなかったという。
 同社は1985年にも同法違反罪で罰金刑を受けたが、その後も改善しなかったという。調べに対し、男は「お金がかかるから排水装置を設置しなかった」と供述しているという。【吉住遊】

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