景気対策に2億4000万円 佐世保市が補正予算案発表 道路工事 前倒し発注 中小企業 経営安定化図る

11月26日7時7分配信 西日本新聞

 佐世保市は25日、道路工事など公共事業や地域住民の安心安全対策事業を前倒しする緊急景気対策費計2億4000万円を盛り込んだ一般会計補正予算案を12月定例議会に提案すると発表した。景気対策費を計上した市の予算案提案は2006年9月以来、2年3カ月ぶり。市の試算によると、経済波及効果は3億3400万円に上るという。

 同市は世界的な金融危機に伴う景気後退局面に対し、市内の中小企業の経営安定化を図る考え。国の「緊急安心安全実現総合対策」事業の補助金数千万円を一部充てる。

 緊急景気対策費のうち、経済対策事業に市の独自予算2億円を計上。三川内町の市うつわ歴史館や相浦・広田・北地区の3公民館のバリアフリー化▽椎木町の市総合グラウンドのプール維持補修▽農道舗装、市道の舗装や側溝工事‐など計63件を行う。

 安心安全対策事業ではAED(自動体外式除細動器)の小学校など公共機関への整備▽イノシシ捕獲用箱購入補助など有害鳥獣対策事業など5件に約4000万円を拠出する。

 公共事業の中には、来年度予算案への計上を予定していた道路工事などもあるが、市民からの要望や地元中小企業の発注量を確保するために、前倒しで予算化することにしたという。

 同市によると、昨年度下半期の市内の倒産企業数は18件(うち土木建設業者は4件)で、本年度上半期は22件(同8件)で増加傾向にある。

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