交通事故:スリップ事故、甲府で相次ぐ 路面凍結、車12台 /山梨

28日朝、甲府市北部の昇仙峡周辺の道路で、路面の凍結によるスリップが原因とみられる事故が3件相次いだ。計12台の車がガードレールや別の車に衝突するなどしたが、けが人はいなかった。

 甲府署によると、同日午前7時ごろ、同市平瀬町の県道甲府昇仙峡線で、車計7台がガードレールに衝突したり、事故を起こした車を避けようとして側溝に落ちるなどした。

 また、午前7時50分ごろには、近くの市道で車2台が衝突したほか、午前8時ごろには、同市下帯那町の県道甲府昇仙峡線で車3台がガードレールなどに衝突した。

 事故当時、現場付近は小雨で道路の一部が凍結していたことから、同署はスリップが原因とみている。【水脇友輔】

高良川にヘドロ流出 久留米市発注ため池工事現場 住民「魚がすめなくなる」

久留米市発注の井堀ため池改修工事(同市高良内町)の現場から、ため池などにたまったヘドロが高良川に流れ込んでいたことが28日、分かった。高良川は、近くの高良内小児童たちが清掃活動に取り組み、川沿いの道が「日本ウオーキング協会」が選ぶ「美しい日本の歩きたくなるみち500選」に認定されている。昨年はホタルも見られたが、住民からは「川がにごり魚がすめなくなるのでは」と不安の声が上がっている。

 工事を担当する市農村整備課や土木建設業者(同市善導寺町)によると、ヘドロの流出が確認されたのは昨年12月。川で農作物を洗っていた農業者から「汚水が流れ出ている」と通報があり、担当職員が調査したところ、工事現場から約150メートル離れた瀬戸口橋付近から下流300メートルに渡り、川がにごっているのが確認された。

 業者が、直後に川に堆積(たいせき)したヘドロの一部を取り除き、ヘドロが広がらないように同橋下の排出口付近に土のうを積む対策を実施したが、「その後も微量のヘドロが流出し続けている」(同課)という。

 ヘドロは、業者が作業用水を工事現場から側溝を通して高良川に流す際に一緒に流出。市は工事前に業者に対して、ヘドロが流れ出ないように汚泥をためる「沈砂池」を設けるよう指導し、15平方メートル(深さ1・5メートル)の沈砂池が設けられたが、沈砂池がヘドロで埋まりあふれ出たという。

 取材に対して業者は「住民に迷惑をかけたくないので、工事後に川をきれいにしたい」と説明。市は「汚泥対策は万全と思っていた。百パーセント、ヘドロを取り除くのは難しい」とした上で、工事が完了する3月以降にヘドロを取り除く原状復帰策を検討している。場合によっては発注額とは別に追加支出もあり得るという。

 広木幸一・市農村整備課長は「上流では別の護岸工事もあっており、川のにごりがどこまでため池の改修工事によるものか証明するのは困難」と話している。

 ここ数年、川で水遊びをする子どもたちの姿を見て楽しんでいたという近所の男性は「市はもっと注意深く監督するべきだった。原状復帰は当然だが、税金をさらにつぎ込まずに対応してほしい」と語った。

=2010/01/29付 西日本新聞朝刊=

浸水情報、携帯で収集 住民をモニターに…近畿整備局

 国土交通省近畿地方整備局は、豪雨の際、各地の浸水情報を携帯電話で住民から集めて分析し、必要な地域に提供する「浸水モニター制度」を創設する。2月に大阪、兵庫両府県を流れる猪名川流域で実証実験を行い、2011年度にも同流域で本格的な運用を始め、他の河川にも広げる。行政と住民が双方向で情報交換する仕組みで、同省によると、実現すれば全国初のシステムになるという。

 同流域での実証実験では、モニター登録をした住民が携帯電話から専用サイトに接続し▽降雨の激しさ▽側溝から水があふれているか▽家屋浸水の深さ――などについて、現状を用意された選択肢の中から入力。同整備局猪名川河川事務所が情報を分析し、浸水状況をメール配信する。

(2010年1月27日 読売新聞)

被害の女子学生狙って待ち伏せか 島根・遺棄事件

 島根県立大(同県浜田市)1年の平岡都(みやこ)さん(19)の遺体が遺棄された事件で、犯人が平岡さんを狙って待ち伏せし、短時間で連れ去った疑いのあることが捜査関係者の話でわかった。平岡さんがアルバイト先のショッピングセンター(SC)を退店してから、別の学生ら数人が平岡さんの帰宅路の山道を相次いで通っていたことも判明。この学生らも、平岡さんの前後にSCを出た従業員も不審な人物を目撃していない。目立たない場所で、車で待ち伏せしていた計画的な犯行の可能性が高いという。

 平岡さんが行方不明になってから26日で3カ月になる。島根、広島両県警の合同捜査本部によると、平岡さんは2009年10月26日午後9時15分ごろ、浜田市内のSCを出た。平岡さんの携帯電話や自宅のパソコンには通話や通信した記録がないことから、同本部は平岡さんがバイト後にだれとも待ち合わせをせず、1人で大学近くの女子学生寮へ歩いて帰る途中、車で連れ去られたとみている。

 SCから女子学生寮は南東へ約2.6キロ。市街地を抜けて山道に入る。山道近くの側溝では平岡さんのものとみられる左足の靴が見つかった。捜査関係者によると、県立大の全学生約1千人の聞き取りを進めた結果、少なくとも数人の同大の学生が同じ山道を午後9~10時に通っていたことがわかった。平岡さんが山道を通ったとみられる午後9時半ごろとほぼ同時刻に歩いていた女子学生も1人いたが、不審者から声をかけられていない。

 また、平岡さんがSCを出た前後に、同じ出入り口から退店した従業員や、SC近くに止まっていたタクシーの運転手らも不審な人物を目撃したり、悲鳴などを聞いたりしていないという。このため犯人は平岡さんを狙って目立たない場所で待ち伏せし、短時間で連れ去った可能性があるという。

 平岡さんと親しい人との間で事件につながるようなトラブルは浮かんでいない。捜査関係者は「犯人は平岡さんとのつながりが薄く、一方的に知っているストーカー的な人物の可能性がある」とみている。

水洗トイレは古代にもあった―トイレ考古学入門 [著]黒崎直

■各地の遺跡から歴史を科学する

 古代遺跡で人工的な穴が見つかったとする。それは柱の穴か、トイレの穴か。

 穴から木片、ウリの種、ハエのさなぎの三つが出土したら、それは間違いなくトイレの跡なのだという。寄生虫卵が出たら大当たり。なお木片は、紙のない当時の始末用品だった。

 著者は各地の遺跡でトイレ跡を調べてきた。その結果、弥生時代までは空き地で適当にすませていたが、古墳時代にはトイレを使いはじめ、しかも水洗式が登場した可能性があると指摘する。

 藤原京では、通りの側溝から屋敷内に流れを引き込み、それでトイレを流した。そのあと流れていく先は、もとの側溝。したがって水の少ない時期は、都じゅうがえらいことになった。政府は、雨の日に囚人を動員してその掃除をしたという。

 また、福岡市の「鴻臚館(こうろかん)」のトイレ跡からは、鉤条虫(こうじょうちゅう)の卵が大量に見つかった。これはブタ肉食に特有の寄生虫で、すなわち日本人のトイレではない、と推論する。

 トイレひとつでこれだけさまざまなことが考えられる。楽しい本である。

裁判員裁判:大津の男性遺体 初公判で被告、殺人への関与を否認 /滋賀

大津市の側溝で京都市山科区の古紙回収業、加藤秀基さん(当時26歳)が遺体で見つかった事件で、殺人罪などに問われた同市伏見区、無職、丸山正美被告(44)の裁判員裁判の初公判が19日、大津地裁で開かれた。丸山被告は「殺人には関与していません」と起訴内容を否認した。

 起訴状によると、丸山被告は同居していた松田義孝被告(47)=同罪などで起訴=らと共謀し、昨年4月10日午前3時ごろ、大津市和邇北浜の路上で加藤さんの右手小指を金属へらで切断し、ロープで絞殺したとされる。丸山被告は前日に加藤さんを拘束するなどし、傷害罪などの成立は認めたが、殺人罪については「共謀関係にない」と否認した。

 証拠調べで検察側は「どのような状況で亡くなったかを知る上で重要」として、首を絞められた痕跡のある遺体写真を裁判員らに提示。傍聴席から見える大型モニターには映されなかった。

 裁判員の抽選に外れた野洲市の会社員、木下理恵さん(26)は「殺人罪は特に重い犯罪なので、選ばれなくてほっとした」と話していた。

車が電柱に衝突、側溝に転落 2人けが

17日午前0時25分ごろ、千葉県匝瑳市横須賀の市道で、軽乗用車が道路左側の電柱に衝突した上、側溝(幅約1・2メートル、深さ約85センチ)に転落した。

 匝瑳署によると、車に乗っていたいずれも50歳くらいの男女2人が病院に運ばれ、男性は頭を打つ大けがをしたほか、女性も軽いけがをした。現場は緩やかな右カーブで、同署で詳しい事故原因を調べている。

加賀市 競技場計画見直し

◆市民生活支援を優先◆ 

 加賀市の寺前秀一市長は18日、同市山田町の市中央公園にサッカー場を新設する計画の規模と工事時期を見直し、今年度予算に計上されていた用地買収費7500万円などを市民病院の医療機器更新や消防本部の化学防護服購入などに充てることを明らかにした。25日開会の臨時市議会で提案する一般会計補正予算案に予算減額などを計上する。

 同市のサッカー場整備事業は、大幸甚・前市長在任中の08年に中央公園の北側隣接地に天然芝張りのサッカーグラウンド2面を整備する方針が決定。12年5月の供用開始を目指し、今年度中に5・4ヘクタールの用地を買収する予定だった。総事業費は約3億円を見込み、財源のほとんどは米軍の一部訓練を航空自衛隊小松基地(小松市)に移転することに伴う国からの米軍再編交付金(07年から10年間で総額約12億8700万円)で賄う計画だった。

 しかし、昨年6月の市議会で用地費を計上した補正予算案が可決した際も「市民の理解が得られるまで予算執行を自重すべきだ」との付帯決議が可決されるなど、大幸前市長に批判的だった市議らを中心に慎重論が根強かった。

 今回の予算補正では、用地費7500万円と測量費などの一部、計8千万円余りが減額され、医療機器や化学防護服の購入、市内3地区の側溝整備などに充てられる。

 寺前市長は「計画の白紙化まで考えているわけではないが、政策の優先順位の問題。今後、サッカー場の規模と整備時期について、議会と再検討したい」と話している。

阪神大震災15年忘れるな

阪神・淡路大震災から17日で15年。「防災とボランティア週間」(15~21日)を前に、京都府亀岡市荒塚町の亀岡消防署で14日、地震でがれきに生き埋めになった住民を救助する災害対応訓練が行われ、万一の災害に備えた。

 訓練は午前10時に亀岡市を震源とする震度6弱の地震が発生したとの想定。亀岡消防署庁舎内で緊急招集がかかり、消防隊員らが集合。庁舎裏の側溝にマットをかぶせて再現したがれきの山へ棒状のカメラを入れ、油圧器具や余震感知器を使いながら「痛い所はないですか」「安心して下さい」と声をかけて、被災者に見立てた砂人形を搬出した。

 約30分の訓練後、森滋夫署長が「大震災時に現場で活動した隊員は若手に経験を伝えてほしい。南海・東南海地震では現場へ赴くことを肝に銘じて」と訓示した。

 各消防署では防災期間中、市民向けのイベントを企画している。

 亀岡消防署は16日午前10時からガレリアかめおか(同市余部町)で「防災フェア」を実施する。大震災時の被災状況を写真パネルで紹介し、家具固定や食料備蓄などに関する相談も受け付ける。

 園部消防署は15日午後2時半から衣料品店「ダイコー」(南丹市園部町上木崎町)で地震の揺れを体験できる車両を置き、防災物品などを展示する。

強風けが人相次ぐ

西高東低の強い冬型の気圧配置となった13日、県内全域で強風、風雪注意報が出た。前橋地方気象台によると、館林市で午前10時20分頃に最大瞬間風速22・6メートルを記録するなど、各地で強風による影響が相次いだ。

 県危機管理室などのまとめによると、午前9時30分頃、高崎市乗附町の住宅建設現場で、高さ約3メートルの足場で作業をしていた50歳代の男性が強風にあおられて地上に落ち、左足を骨折した。そのほか、同市内ではいずれも午前中に80歳代の男女が自転車走行中に転倒したり、散歩中に側溝に落ちたりして軽傷を負った。

 前橋市青梨子町では午前10時半頃、鉄骨トタンぶき車庫(高さ3メートル、奥行き4メートル、幅5メートル)が強風で倒れ、市道をふさいだ。同じ敷地にある住宅には男性が一人暮らしをしているが、被害当時は不在で、通行人もいなかったためけが人はなかった。車庫は約3時間後に解体されたが、近くに住む松下広保さん(72)は「経験したことがないほどの強風が吹いていた。まさか路上に車庫があるなんて」と驚いていた。

 高崎市内では民家のトタン屋根がはがれたり、ゲートボール場のトタン造りの簡易型休憩所(床面積12平方メートル)が約50メートル飛ばされたが、いずれもけが人はいなかった。

 前橋市後閑町では午後2時10分頃、電柱の電線が切れ、周辺の約70世帯で停電があった。約35分後に復旧したが、東京電力前橋支社は「詳しい断線の原因はわからない」としている。

 近くの同市宮地町では信号機1機も停電し、駆けつけた前橋東署員が約30分間、手動で交通整理をした。

 また午前10時55分頃、埼玉県熊谷市のJR高崎線籠原―上野駅間の架線に、強風で飛ばされた農業用ビニールが絡まった。JR東日本高崎支社によると、このトラブルで上野―高崎駅間の上下4本が運休、同10本が最大40分遅れ、約9000人に影響が出た。

(2010年1月14日 読売新聞)