4月24日16時59分配信 読売新聞
岡山市南区浦安南町の市浦安総合公園体育館と、併設の同公園図書館が22、23の両日朝に停電し、開館が遅れるなどの影響が出た。
原因は2日間とも、配電盤に入り込んだ蛇。高圧の電気を受ける部分に接触、ショートさせたためで、同館は生き物が原因の停電は初めてという。地下からケーブルを引き込む穴から“侵入”したらしい。蛇は動きが活発になる時期といい、同館は24日、3度目の停電を防ぐため、穴をふさぐなどの対策をとる。
最初の停電は22日午前7時45分頃。約2時間半後に復旧したが、市民約20人の利用を断り、開館が2時間近く遅れた。図書館も開館が約20分ずれ込んだ。保守業者が電気室内の配電盤内で、蛇が感電死しているのを見つけた。23日の停電は午前9時55分頃から約20分間。配電盤内から長さ約1メートルのアオダイショウとみられる蛇が生きた状態で見つかり、焦げ跡がついていた。
施設を管理する市公園協会の向満義・体育室長は「周辺では側溝などでも蛇を見かけるが、配電盤に入り込むとは想定していなかった」と困惑。同協会は24日朝に電気を止め、地下を通る電気配管を中心に蛇を探し、配電盤につながる穴をふさぐ。
日本蛇族学術研究所(群馬県太田市)の鳥羽通久所長(59)は「蛇は冬眠明けの4、5月の繁殖期は活動的になる。すき間さえあれば入っていくのは習性で、身を隠す場所を探すうち、居心地良いと感じたのかも」という。電力関連の施設に触れるなどして、停電を引き起こす事故は全国で1年に数件報告があるという。