仙台駅周辺の地下通路が26日、局地的な大雨により冠水した問題で、地上の道路に降った雨水を下水管に流す側溝上の金網にゴミがたまり、あふれた雨水が地下通路まで流入したことが27日、仙台市の調査でわかった。地下への浸水を防ぐ土のうの運び込みも遅れていた。市は今後の対応を検討している。
市消防局などによると、地下鉄仙台駅構内の東西自由通路は26日夕、約150メートルにわたり、最大で深さ約40センチまで雨水が流入。同日午後5時頃から深夜まで立ち入り禁止となった。
青葉区道路課によると、地下通路上の周辺には約8個の金網があり、雨水からゴミを取り除いて下水管に流す。
ただ、27日朝に清掃した際には、金網上をビニール袋、たばこの吸い殻や空き缶、落ち葉などがふさぎ、雨水が流れないようになっていた。雨水は地下通路の出入り口に流れ込んだという。
地下通路の入り口階段付近には、雨水の侵入を防ぐ土のうを備えてあるが、市交通局は「午後4時半頃の10分間に23・5ミリの雨が集中的に降り、(土のうを)取りに行く時間もなかった」と説明した。
市消防局は27日、道路冠水は計57件、民家での床下浸水は計2軒だったと発表した。
市の担当者は「豪雨の被害を最小限にとどめる対応を検討したい」と話している。
(2010年7月28日 読売新聞)