鋼板カルテル 大手3社罰金

9月16日8時16分配信 フジサンケイ ビジネスアイ

 建材用亜鉛メッキ鋼板の販売価格をつり上げるカルテルを結んだとして、独禁法違反(不正な取引制限)の罪に問われた日鉄住金鋼板(東京)、日新製鋼(同)、淀川製鋼所(大阪)の大手メーカー3社に対して、東京地裁は15日、罰金1億6000万~1億8000万円(求刑罰金各2億円)の判決を言い渡した。

 旧日鉄鋼板(現日鉄住金鋼板)の元専務、佐々木孝夫被告(65)ら6人に対しては、懲役1年~同10月、執行猶予3年(求刑懲役1年~同10月)の判決となった。

 半田靖史裁判長は判決理由で「著名な大企業の3社には法令順守の取り組みが一層求められていたのに、犯行態様は組織的で巧妙。価格カルテルの根は深く、法令順守の意識は低い」と述べた。

 判決によると、材料価格の高騰を受け2006年4~6月、佐々木被告ら6人は共謀し、7月の出荷分から1キロ当たり10円値上げするカルテルを結んだ。

 公正取引委員会は今年8月、3社に総額155億円の課徴金納付を命じた。

 JFE鋼板(東京)もカルテルに加わっていたが、公取委に自主申告したため刑事告発を免れ、課徴金も免除された。

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