亜鉛メッキ鋼板の販売をめぐる価格カルテル事件で、大手鋼板メーカー各社は、原材料の価格が急騰していたことから、値上げを取り決めていたことがわかった。
この事件は、日新製鋼など鋼板メーカー大手3社が2006年、建物の屋根などに使われる亜鉛メッキ鋼板の価格を不当に値上げする協定を結んでいたとして、公正取引委員会に刑事告発されたもので、東京地検特捜部は12日午前、関係先の家宅捜索に乗り出した。
関係者によると、メッキの原料の亜鉛の国際相場が、2006年までの1年間で3倍に急騰していて、収益悪化を避けるため、足並みをそろえたという。
カルテルの会合に参加したメーカー幹部は「(カルテルの会議があった?)会議というよりね、会話をしたというのかな。顔を合わせて会話をした。値段の上がる時期、これはどこの会社も原料とか上がってきてね。同じだからね」と話した。
特捜部は、資料を押収して、カルテルに至った経緯について分析を急ぐ方針。
[12日13時7分更新]