12月30日10時49分配信 京都新聞
京都府は、宇治市中心部を走る宇治橋通り(府道宇治淀線)で、電線類の地中化工事を来年2月初旬からスタートさせる。合わせて、歩行者の安全を主眼に、車道と色分けする形で通りの両側に歩行帯を確保するほか、路面を少し高くし走行車両の減速をうながす「ハンプ」を各交差点に設けるなどの整備も進める。全体の完成は2011年秋になる見通し。
■歴史景観維持 要望受け
商店が多数立ち並ぶ宇治橋通りは、車両も通行可能なため歩行者の安全が懸案となってきた。また、古い建造物がいくつも残り、歴史的な街並み景観の維持という面からも通りの整備を求める地元住民の声がかねて強く上がっていた。
工事はそうした現状を受け、府が住民参加のワークショップやアンケート、交通実験などを行い策定した「宇治橋通り整備基本計画」の一環として実施されることになった。総工費は約9億円。
区間は宇治一番から宇治橋西詰交差点までの延長800メートルに加え、JR宇治駅前から宇治橋通りにつながる50メートル。一番の側から着工し、8月下旬をめどに160メートル分をまず完成させる。以後は一番と橋西詰の両側から同時に進める。
電線地中化と歩道のカラー舗装(両側に各1メートル以上)、ハンプ敷設のほか、新たな照明灯の設置や側溝の付け替えなども行う。先行してガス管移設が始まり、1月13日から水道管の移設も開始予定。
地中化工事は、日曜・祝日を除き午後8時から午前6時に実施、その間、車両は原則として通行止めになる。