創作アップリケ展:古い布で独特の味わい 愛知・豊田の福山さん、四日市で /三重

6月8日12時1分配信 毎日新聞

 ◇故郷の四日市で
 四日市市出身の愛知県豊田市、主婦、福山(旧姓・周本)和子さん(64)が、古い布を使った創作アップリケ展を四日市市東日野町の喫茶店「珈琲倶楽部(コーヒーくらぶ)・長(ちょう)の字」で開いている。着物や布団の生地をリサイクルした作品には、人に触れ合ってきた布だからこそ持ち得た趣が感じられ、ふるさとの人々の気分を和ませている。
 福山さんは9年前、豊田市のアップリケ趣味グループに参加。映画館の絵看板描きだった夫の照俊さん(65)のアドバイスもあり、めきめきと腕前を上げた。全国手芸コンクールなどでもたびたび入賞している。
 花のデザインが得意で、入手した布の色や柄からイメージを膨らませ、描く花を決める。実際の花をデッサンした後、布を切り取って下布に縫い付ける。何枚も重ねて微妙な色合いを表現しており、実用的なアップリケとは異なる独特の味わいを生んでいる。
 今回は、兄から同店を紹介され、初の個展が実現した。側溝に咲いたスミレをデザインした「春の野の花」など、約40作品を、途中入れ替えながら展示。「創作アップリケは三河地方で盛ん。ふるさとでも多くの人たちに楽しんでもらいたい」と話している。
 30日まで。金曜と13、27日は休み。【井上章】
〔三重版〕

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