下海印寺遺跡:長岡京期、小型土器や土馬を出土 /京都

8月29日17時0分配信 毎日新聞

 府埋蔵文化財調査研究センターは27日、長岡京市下海印寺(しもかいいんじ)西条の下海印寺遺跡の発掘調査で、長岡京期(784~794年)の小型土器や土馬(どば)を出土したと発表した。
 調査は第二外環状道路工事に先立ち、今年4月から小泉川沿いの約2100平方メートルで行われている。発掘された東西方向の幅約1・6メートル、長さ約20メートル、深さ約1メートルの溝などから、約20個のなべ(直径6センチ)やかまどをかたどった小型の土器、土馬(長さ10センチ)も見つかった。
 土馬の足や頭部は人為的に折られた跡があり、同センターはこれらのミニチュア土器は疫病などから人々を守るための祭事に使われたみている。小泉川を挟んだ対岸の西山田遺跡でも、同様の小型土器が多く出土しており、都の南西隅に当たる2遺跡付近で、祭事が行われていたとみられる。
 遺跡からは、ほかに古墳時代初頭(3世紀前半ごろ)の竪穴住居跡や土器、中近世の溝なども見つかった。現地説明会は29日午前10時。問い合わせは、同センター現地事務所(090・1969・6799)。【広瀬登】

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