奈良県明日香村の飛鳥京跡の北側で、7世紀の石敷き広場の一部や、石組みの溝が出土し、県立橿原考古学研究所が9日、発表した。広場は直径30センチ程度の平らな石をきちんと敷き詰めた造りで、飛鳥時代に置かれた歴代の宮殿周辺の姿を知る手がかりになりそうだ。
広場は日本最古の寺院・飛鳥寺の南側に接しており、過去の調査から、東西約70メートル、南北約20メートルとみられている。今回は、その南端部(東西約4メートル、南北約5メートル)が出土。広場南側で幅80センチのテラス状の遺構が確認された。さらにその南には石組みのL字形の溝(幅60センチ、深さ10センチ)があり、寺に関連する施設とみられる。
別の調査区では、幅3メートル、長さ4メートル以上の石組みの溝も出土した。
現地説明会は14日午前10時30分から午後3時30分。小雨決行。奈良交通バス飛鳥大仏前下車。
(2010年2月10日 読売新聞)