クマに襲われ男性重傷 都留

13日午後1時50分ごろ、都留市小形山の山林で、同市川茂の無職佐藤武夫さん(73)が倒れているのを近くで農作業をしていた男性が見つけ、119番通報した。大月署によると、佐藤さんは「クマに襲われた」と話しており、右手首骨折や頭、肩をけがするなどの重傷。銃を持ってイノシシやサルの駆除作業中、突然クマに襲われたという。現場付近は民家や飲食店があり、大月署が周辺のパトロールを強化しているほか、市が防災無線で注意を呼び掛けている。
 現場は、高川山に向かう山道の入り口付近。見つけた男性によると、山中から助けを求める声が聞こえ、現場に駆け付けたところ、山道脇の側溝で、佐藤さんが顔を血だらけにして倒れていた。同署の調べによると、逃げる際に転倒し、身動きできなくなったという。ドクターヘリで神奈川県内の病院に運ばれ、手当てを受けた。
 現場近くでは、前日夕方にもクマの目撃情報があり、市が防災無線で注意を呼び掛けていた。
 佐藤さんが所属する地元猟友会によると、付近ではイノシシやサルが農作物を荒らす被害が相次ぎ、週末に駆除を10人程度で行っていた。13日は市内で射撃大会があったため、佐藤さん一人で見回りに来ていたという。
 近所に住む60代男性は「これまで、クマが住宅地近くに現れることはなかった。子どもたちに影響がないか心配」と話した。
 高川山には登山客も多く、東京からハイキングに来ていた女性(34)は「登山シーズンなのに怖い。注意して山に入りたい」と不安そうだった。

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