村上の遺体遺棄:逮捕1週間 背景に家庭内トラブル? 頭部などを捜索 /新潟

◇新発田の河口付近、頭部などを捜索
 同居する弟の遺体を切断し、村上市の国道脇に捨てたとして、山形県酒田市錦町3、店員、土田崇容疑者(32)が死体損壊と死体遺棄の疑いで村上署捜査本部に逮捕された事件は、21日で逮捕から1週間。捜査本部は、見つかっていない頭部と両手首から先について、土田容疑者の供述に基づき、新発田市の落堀川の河口付近を捜索。一方、事件の背景に、家庭内でのトラブルがあったとみて、殺人容疑での再逮捕を視野に土田容疑者から事情を聴いている。【畠山哲郎、川畑さおり、塚本恒】

 ◆殺害もほのめかす

 逮捕容疑は5月23日夕、自宅で同居する弟の学さん(当時31歳)の遺体の首と両手首、両脚のひざ上の部分を刃物で切断。車で運んで同25日午前2時ごろ、村上市蒲萄(ぶどう)の国道7号脇の側溝内に、布でくるんだ胴体と両脚を遺棄したとしている。

 胴体には刃物による複数の刺し傷があった。捜査関係者によると、土田容疑者は「自宅の包丁で刺して殺害し、のこぎりで切断した」と殺害をほのめかす供述も始めているという。自宅からは包丁やのこぎりが発見されているほか、浴室などからは血痕のようなものも見つかっており、切断場所の可能性があるという。

 ◆兄弟の間に何が

 新発田市藤塚浜の落堀川河口付近に、頭部と両手首から先を捨てた、との土田容疑者の供述に基づき、捜査本部は19日から河口周辺を捜索。20日も捜査員が川の中に潜るなどして捜索にあたった。

 土田容疑者は雇用促進住宅で、母親と学さんと3人で暮らしていた。知人や捜査関係者によると、土田容疑者は酒田市内のゲームセンターで、母親はドラッグストアでそれぞれ働く一方、学さんは無職で自室に閉じこもりがちだったという。

 捜査関係者によると、土田容疑者は動機について「弟の母親への暴力を止めるため」と供述しているというが、母親が日常的に暴力を受けていた痕跡はみられないという。土田容疑者は「弟と仲が悪かった」とも話しており、詳しく事情を聴いている。

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