鳥栖の会社員殺害:謝礼金を期間延長 有力情報提供に遺族 /佐賀

鳥栖市飯田町の市道で04年2月、福岡県大刀洗町の会社員、入口和俊さん(当時24歳)が他殺体で見つかった事件で、鳥栖署は29日、有力情報の提供者に和俊さんの遺族が私費で最高200万円の謝礼金を支払うことを定めた協定の期間を延長したと発表した。

 来月9日で事件発生から6年になるのを前に、和俊さんの父親の俊(たかし)さん(72)は「犯人に(遺族が)あきらめたと思われたくない」と話した。同時に、殺人などの凶悪重大事件の時効を廃止する刑事訴訟法改正の要綱骨子案を法務省が法制審議会の専門部会に示したことについては「一生追われるという心理的な圧力を犯人に与えられるかもしれない」と、実現に期待をにじませた。

 延長期間は2月9日から1年間。昨年2月に結んだ協定の期間は1年間で、期限後は改めて継続を検討することになっていた。

 警察庁は08年2月、和俊さんの事件を解決に結びつく情報を提供した人に300万円を上限として公費から懸賞金を支払う対象に指定したが、昨年2月の指定期限切れ後は延長されなかった。

 和俊さんは04年2月9日午前10時ごろ、現場の市道の側溝に脱輪した軽乗用車内で他殺体で発見された。8日深夜から9日未明の間に、助手席でシートを倒して休んでいたところ、運転席側から鈍器で頭を数回殴られたとみられる。

 情報提供は鳥栖署捜査本部(0942・83・2131)。【遠藤雅彦】

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