吉和で雪上訓練 JAF広島

日本自動車連盟(JAF)広島支部は2日、廿日市市吉和の広島県立もみのき森林公園で、若手のロードサービス隊員を対象にした雪上研修を実施した。

 入社4年目までの隊員9人が参加した。時折、雪が舞う中、レッカー車のタイヤにチェーンを装着。積雪約10センチの広場で、側溝に脱輪した車をつり上げるまでのレッカー作業を訓練した。

 正木辰也隊長が「積雪時は、作業現場近くを通る車両がスリップする危険もある。特に下りの車への注意が必要」と指導。若手隊員たちは一つ一つの手順を確認しながら、真剣な表情で作業を進めていた。

 訓練は泊まり込みで3日もある。正木隊長は「研修を通して、雪の危険性を体感してもらい、技術向上につなげたい」と話していた。

長野市街地にイノシシ3頭出没 住民びっくり 2頭捕獲

長野市北部の住宅地で30日、少なくとも3頭のイノシシが出没、門扉やガラス戸などを壊す被害を出し、長野中央署や市などが追跡する騒動になった。市危機管理防災課によると、2頭は捕獲したが、1頭は山林へ逃げた。けが人は報告されていないが、かみつかれそうになった人も。3頭も住宅地に現れることは珍しいといい、市周辺部の里山でイノシシが増えている影響を指摘する声が出ている。

 同署によると、同日午前11時50分ごろ、長野市湯谷の住民から「2頭のイノシシがいる」と通報があった。

 市や県などの情報を総合すると、湯谷団地、吉田、稲田、富竹で、門扉の一部を壊す、建物のガラス戸を割る、車と接触する-などの被害があった=地図。1頭は午後1時ごろ、三輪のドラッグストア脇の側溝で捕獲、もう1頭は午後2時すぎに柳原の民家近くで捕獲された。別の1頭は午後4時ごろまでに上水内郡飯綱町境に近い同市吉(よし)の山林へ逃げ去り、見失った。

 市によると、捕獲されたのは雄と雌で、ともに体長約1メートル、体重40~50キロ。殺処分された。市はイノシシを追跡中、三輪や吉田では防災無線を通じて注意を呼び掛けた。

 柳原の男性(80)は午後1時半ごろ、庭木の剪定(せんてい)をしようと出た自宅庭にイノシシがいた。「2、3メートル先から、まさに猪突(ちょとつ)猛進で向かってきた」。ズボンにかみついたため、持っていた剪定用のこぎりでとっさにイノシシの頭を打つと、離れたという。

 柳原の捕獲作業を手伝った近くの長野市議、中野清史さん(59)は、国道18号に近い住宅地で近くには幼稚園もあるため、「過去に近所でイノシシが出たとは聞いたことがない」と驚いていた。

 市猟友会連絡協議会の小山英雄会長(70)は「3頭も住宅地に出没するのは珍しい」と指摘。繁殖力が強いとし、「市周辺部で野生の個体が増えて、山だけにいられなくなったのでは」とみている。

鳥栖の会社員殺害:謝礼金を期間延長 有力情報提供に遺族 /佐賀

鳥栖市飯田町の市道で04年2月、福岡県大刀洗町の会社員、入口和俊さん(当時24歳)が他殺体で見つかった事件で、鳥栖署は29日、有力情報の提供者に和俊さんの遺族が私費で最高200万円の謝礼金を支払うことを定めた協定の期間を延長したと発表した。

 来月9日で事件発生から6年になるのを前に、和俊さんの父親の俊(たかし)さん(72)は「犯人に(遺族が)あきらめたと思われたくない」と話した。同時に、殺人などの凶悪重大事件の時効を廃止する刑事訴訟法改正の要綱骨子案を法務省が法制審議会の専門部会に示したことについては「一生追われるという心理的な圧力を犯人に与えられるかもしれない」と、実現に期待をにじませた。

 延長期間は2月9日から1年間。昨年2月に結んだ協定の期間は1年間で、期限後は改めて継続を検討することになっていた。

 警察庁は08年2月、和俊さんの事件を解決に結びつく情報を提供した人に300万円を上限として公費から懸賞金を支払う対象に指定したが、昨年2月の指定期限切れ後は延長されなかった。

 和俊さんは04年2月9日午前10時ごろ、現場の市道の側溝に脱輪した軽乗用車内で他殺体で発見された。8日深夜から9日未明の間に、助手席でシートを倒して休んでいたところ、運転席側から鈍器で頭を数回殴られたとみられる。

 情報提供は鳥栖署捜査本部(0942・83・2131)。【遠藤雅彦】

交通事故:スリップ事故、甲府で相次ぐ 路面凍結、車12台 /山梨

28日朝、甲府市北部の昇仙峡周辺の道路で、路面の凍結によるスリップが原因とみられる事故が3件相次いだ。計12台の車がガードレールや別の車に衝突するなどしたが、けが人はいなかった。

 甲府署によると、同日午前7時ごろ、同市平瀬町の県道甲府昇仙峡線で、車計7台がガードレールに衝突したり、事故を起こした車を避けようとして側溝に落ちるなどした。

 また、午前7時50分ごろには、近くの市道で車2台が衝突したほか、午前8時ごろには、同市下帯那町の県道甲府昇仙峡線で車3台がガードレールなどに衝突した。

 事故当時、現場付近は小雨で道路の一部が凍結していたことから、同署はスリップが原因とみている。【水脇友輔】

高良川にヘドロ流出 久留米市発注ため池工事現場 住民「魚がすめなくなる」

久留米市発注の井堀ため池改修工事(同市高良内町)の現場から、ため池などにたまったヘドロが高良川に流れ込んでいたことが28日、分かった。高良川は、近くの高良内小児童たちが清掃活動に取り組み、川沿いの道が「日本ウオーキング協会」が選ぶ「美しい日本の歩きたくなるみち500選」に認定されている。昨年はホタルも見られたが、住民からは「川がにごり魚がすめなくなるのでは」と不安の声が上がっている。

 工事を担当する市農村整備課や土木建設業者(同市善導寺町)によると、ヘドロの流出が確認されたのは昨年12月。川で農作物を洗っていた農業者から「汚水が流れ出ている」と通報があり、担当職員が調査したところ、工事現場から約150メートル離れた瀬戸口橋付近から下流300メートルに渡り、川がにごっているのが確認された。

 業者が、直後に川に堆積(たいせき)したヘドロの一部を取り除き、ヘドロが広がらないように同橋下の排出口付近に土のうを積む対策を実施したが、「その後も微量のヘドロが流出し続けている」(同課)という。

 ヘドロは、業者が作業用水を工事現場から側溝を通して高良川に流す際に一緒に流出。市は工事前に業者に対して、ヘドロが流れ出ないように汚泥をためる「沈砂池」を設けるよう指導し、15平方メートル(深さ1・5メートル)の沈砂池が設けられたが、沈砂池がヘドロで埋まりあふれ出たという。

 取材に対して業者は「住民に迷惑をかけたくないので、工事後に川をきれいにしたい」と説明。市は「汚泥対策は万全と思っていた。百パーセント、ヘドロを取り除くのは難しい」とした上で、工事が完了する3月以降にヘドロを取り除く原状復帰策を検討している。場合によっては発注額とは別に追加支出もあり得るという。

 広木幸一・市農村整備課長は「上流では別の護岸工事もあっており、川のにごりがどこまでため池の改修工事によるものか証明するのは困難」と話している。

 ここ数年、川で水遊びをする子どもたちの姿を見て楽しんでいたという近所の男性は「市はもっと注意深く監督するべきだった。原状復帰は当然だが、税金をさらにつぎ込まずに対応してほしい」と語った。

=2010/01/29付 西日本新聞朝刊=

浸水情報、携帯で収集 住民をモニターに…近畿整備局

 国土交通省近畿地方整備局は、豪雨の際、各地の浸水情報を携帯電話で住民から集めて分析し、必要な地域に提供する「浸水モニター制度」を創設する。2月に大阪、兵庫両府県を流れる猪名川流域で実証実験を行い、2011年度にも同流域で本格的な運用を始め、他の河川にも広げる。行政と住民が双方向で情報交換する仕組みで、同省によると、実現すれば全国初のシステムになるという。

 同流域での実証実験では、モニター登録をした住民が携帯電話から専用サイトに接続し▽降雨の激しさ▽側溝から水があふれているか▽家屋浸水の深さ――などについて、現状を用意された選択肢の中から入力。同整備局猪名川河川事務所が情報を分析し、浸水状況をメール配信する。

(2010年1月27日 読売新聞)

被害の女子学生狙って待ち伏せか 島根・遺棄事件

 島根県立大(同県浜田市)1年の平岡都(みやこ)さん(19)の遺体が遺棄された事件で、犯人が平岡さんを狙って待ち伏せし、短時間で連れ去った疑いのあることが捜査関係者の話でわかった。平岡さんがアルバイト先のショッピングセンター(SC)を退店してから、別の学生ら数人が平岡さんの帰宅路の山道を相次いで通っていたことも判明。この学生らも、平岡さんの前後にSCを出た従業員も不審な人物を目撃していない。目立たない場所で、車で待ち伏せしていた計画的な犯行の可能性が高いという。

 平岡さんが行方不明になってから26日で3カ月になる。島根、広島両県警の合同捜査本部によると、平岡さんは2009年10月26日午後9時15分ごろ、浜田市内のSCを出た。平岡さんの携帯電話や自宅のパソコンには通話や通信した記録がないことから、同本部は平岡さんがバイト後にだれとも待ち合わせをせず、1人で大学近くの女子学生寮へ歩いて帰る途中、車で連れ去られたとみている。

 SCから女子学生寮は南東へ約2.6キロ。市街地を抜けて山道に入る。山道近くの側溝では平岡さんのものとみられる左足の靴が見つかった。捜査関係者によると、県立大の全学生約1千人の聞き取りを進めた結果、少なくとも数人の同大の学生が同じ山道を午後9~10時に通っていたことがわかった。平岡さんが山道を通ったとみられる午後9時半ごろとほぼ同時刻に歩いていた女子学生も1人いたが、不審者から声をかけられていない。

 また、平岡さんがSCを出た前後に、同じ出入り口から退店した従業員や、SC近くに止まっていたタクシーの運転手らも不審な人物を目撃したり、悲鳴などを聞いたりしていないという。このため犯人は平岡さんを狙って目立たない場所で待ち伏せし、短時間で連れ去った可能性があるという。

 平岡さんと親しい人との間で事件につながるようなトラブルは浮かんでいない。捜査関係者は「犯人は平岡さんとのつながりが薄く、一方的に知っているストーカー的な人物の可能性がある」とみている。

水洗トイレは古代にもあった―トイレ考古学入門 [著]黒崎直

■各地の遺跡から歴史を科学する

 古代遺跡で人工的な穴が見つかったとする。それは柱の穴か、トイレの穴か。

 穴から木片、ウリの種、ハエのさなぎの三つが出土したら、それは間違いなくトイレの跡なのだという。寄生虫卵が出たら大当たり。なお木片は、紙のない当時の始末用品だった。

 著者は各地の遺跡でトイレ跡を調べてきた。その結果、弥生時代までは空き地で適当にすませていたが、古墳時代にはトイレを使いはじめ、しかも水洗式が登場した可能性があると指摘する。

 藤原京では、通りの側溝から屋敷内に流れを引き込み、それでトイレを流した。そのあと流れていく先は、もとの側溝。したがって水の少ない時期は、都じゅうがえらいことになった。政府は、雨の日に囚人を動員してその掃除をしたという。

 また、福岡市の「鴻臚館(こうろかん)」のトイレ跡からは、鉤条虫(こうじょうちゅう)の卵が大量に見つかった。これはブタ肉食に特有の寄生虫で、すなわち日本人のトイレではない、と推論する。

 トイレひとつでこれだけさまざまなことが考えられる。楽しい本である。

裁判員裁判:大津の男性遺体 初公判で被告、殺人への関与を否認 /滋賀

大津市の側溝で京都市山科区の古紙回収業、加藤秀基さん(当時26歳)が遺体で見つかった事件で、殺人罪などに問われた同市伏見区、無職、丸山正美被告(44)の裁判員裁判の初公判が19日、大津地裁で開かれた。丸山被告は「殺人には関与していません」と起訴内容を否認した。

 起訴状によると、丸山被告は同居していた松田義孝被告(47)=同罪などで起訴=らと共謀し、昨年4月10日午前3時ごろ、大津市和邇北浜の路上で加藤さんの右手小指を金属へらで切断し、ロープで絞殺したとされる。丸山被告は前日に加藤さんを拘束するなどし、傷害罪などの成立は認めたが、殺人罪については「共謀関係にない」と否認した。

 証拠調べで検察側は「どのような状況で亡くなったかを知る上で重要」として、首を絞められた痕跡のある遺体写真を裁判員らに提示。傍聴席から見える大型モニターには映されなかった。

 裁判員の抽選に外れた野洲市の会社員、木下理恵さん(26)は「殺人罪は特に重い犯罪なので、選ばれなくてほっとした」と話していた。

車が電柱に衝突、側溝に転落 2人けが

17日午前0時25分ごろ、千葉県匝瑳市横須賀の市道で、軽乗用車が道路左側の電柱に衝突した上、側溝(幅約1・2メートル、深さ約85センチ)に転落した。

 匝瑳署によると、車に乗っていたいずれも50歳くらいの男女2人が病院に運ばれ、男性は頭を打つ大けがをしたほか、女性も軽いけがをした。現場は緩やかな右カーブで、同署で詳しい事故原因を調べている。